2008年11月06日
石に化けたアマゴ PART2
時々竿(ロッド)の先にある命を確かめながら元糸(ライン)を巻き取り大物の逃げ込んだ岩の近くに来ました。背中に付けたタモ(ランディングネット)を摑んで、竿(ロッド)の緊張(テンション)を保ち、タモ(ランディングネット)を岩の下に入れ、
これで大物が取れたと、息洋々でネットを引き抜き、重みを感じ、流れからネットをあげると、ネットの底に横たわるはずの大物は岩に変わっていました。
私は驚きで声も無くし流れにバランスを崩し倒れこみそうになるのを必死にこらえ、ネットの底の岩を見つめると、西洋毛鉤の鉤(フック)が岩にきちんと刺さっていました。掬う寸前まで竿(ロッド)の先には命の鼓動が伝わっている確実に感じていたのですが。アマゴは岩に化けてしまいました。
上流からサーッと気持ちの良い風が吹き抜けると、なぜか笑みがこぼれました。
これで大物が取れたと、息洋々でネットを引き抜き、重みを感じ、流れからネットをあげると、ネットの底に横たわるはずの大物は岩に変わっていました。
私は驚きで声も無くし流れにバランスを崩し倒れこみそうになるのを必死にこらえ、ネットの底の岩を見つめると、西洋毛鉤の鉤(フック)が岩にきちんと刺さっていました。掬う寸前まで竿(ロッド)の先には命の鼓動が伝わっている確実に感じていたのですが。アマゴは岩に化けてしまいました。
上流からサーッと気持ちの良い風が吹き抜けると、なぜか笑みがこぼれました。
2008年11月05日
石に化けたアマゴ
「ザーッ」と言う音を立てて、川は流れています。初夏の陽射しが首筋を容赦無く照りつける。身支度を、終わって、後は愛用の竿(ロッド)に元糸(ライン)を通し道糸(リーダー)に細糸(ティペット)を足して、西洋毛鉤入(フライボックス)から何時もの鹿毛でトビケラを模倣した西洋毛鉤(エルクヘアーカデス)を結ぶ。
上流からフッと一陣の心地良い風が吹き抜けていった。竿(ロッド)を気持ち良く振りながら、何時になく丁寧に釣り上がる、ポッポッと小型ながら美しいイワナが釣れ、気持ちの良い水音、風に揺れる初夏の歯擦れの音に、ふっと我に返り、手ごろな岩を見つけ腰を下ろし、ぬるくなったペットボトルのお茶を喉に流し込みながら、何気なく上流の好ポイントを見つめていると、浮上波紋(ライズ)の波紋が目に飛び込んできた。
細糸(ティペット)と西洋毛鉤(フライ)を点検、次の浮上波紋(ライズ)、息を殺して浮上波紋(ライズ)のあった処を見つめていると、やたら心臓の音が大きく聞こえ、手が汗でしっとりと濡れてくる。かなりのサイズです。立ち位置を少し替え、次の浮上波紋(ライズ)で浮上波紋(ライズ)の間隔を確認、流下物は確認出来ない。
浮上波紋(ライズ)のあった少し上流へ西洋毛鉤(フライ)を投射(キャスト)、ドクドクと心臓音に合わせたように西洋毛鉤(フライ)は浮上波紋(ライズ)のあった辺りへ、フッと西洋毛鉤(フライ)が消え、同時に竿(ロッド)を手首ひとつ動かし立てた。竿(ロッド)に「ゴンゴン」伝わって来る、かなりの大物「ゴンゴン」と首を振りながら流れの向こうに在る岩の下に逃げ込もうと引っ張ります。「ロッド」を溜めて私も必死にこらえますが、頭にふっと「細糸(ティペット)が持たないかも」の言葉がよぎると同時に大物は岩の下へ逃げ込みました。ロッドの先にはまだ大物の息吹が伝わってきます、テンションを保ったまま慎重に余りの元糸(ライン)を糸巻機(リール)に巻き取り、大物との間合いを詰めます。
上流からフッと一陣の心地良い風が吹き抜けていった。竿(ロッド)を気持ち良く振りながら、何時になく丁寧に釣り上がる、ポッポッと小型ながら美しいイワナが釣れ、気持ちの良い水音、風に揺れる初夏の歯擦れの音に、ふっと我に返り、手ごろな岩を見つけ腰を下ろし、ぬるくなったペットボトルのお茶を喉に流し込みながら、何気なく上流の好ポイントを見つめていると、浮上波紋(ライズ)の波紋が目に飛び込んできた。
細糸(ティペット)と西洋毛鉤(フライ)を点検、次の浮上波紋(ライズ)、息を殺して浮上波紋(ライズ)のあった処を見つめていると、やたら心臓の音が大きく聞こえ、手が汗でしっとりと濡れてくる。かなりのサイズです。立ち位置を少し替え、次の浮上波紋(ライズ)で浮上波紋(ライズ)の間隔を確認、流下物は確認出来ない。
浮上波紋(ライズ)のあった少し上流へ西洋毛鉤(フライ)を投射(キャスト)、ドクドクと心臓音に合わせたように西洋毛鉤(フライ)は浮上波紋(ライズ)のあった辺りへ、フッと西洋毛鉤(フライ)が消え、同時に竿(ロッド)を手首ひとつ動かし立てた。竿(ロッド)に「ゴンゴン」伝わって来る、かなりの大物「ゴンゴン」と首を振りながら流れの向こうに在る岩の下に逃げ込もうと引っ張ります。「ロッド」を溜めて私も必死にこらえますが、頭にふっと「細糸(ティペット)が持たないかも」の言葉がよぎると同時に大物は岩の下へ逃げ込みました。ロッドの先にはまだ大物の息吹が伝わってきます、テンションを保ったまま慎重に余りの元糸(ライン)を糸巻機(リール)に巻き取り、大物との間合いを詰めます。